訪問介護(ホームヘルプサービス)は介護保険サービスのひとつです。
買い物や洗濯、調理といった生活援助、排泄介助や食事介助、入浴介助といった身体介助をを受けることができます。
しかし訪問介護はそれだけではなく、便利な活用方法やサービスがあるのです。
その活用事例についてお伝えしていきましょう。
目次
訪問介護(ホームヘルプサービス)ではこんな利用方法も
- デイサービスの送り出し、迎え入れの介助
- 通院の付き添い
- 夜間に必要になる介護
ここでは便利な利用方法を3種類ご紹介いたします。
デイサービスの送り出し、迎え入れの介助
デイサービスは外出が難しい高齢者でも専用車両で送迎してもらえますから、気軽に利用ができるサービスです。
ただ高齢者の中には、デイサービスに持参しなければならない着替えなどが用意できなかったり、朝の身支度ができなかったり、玄関まで出られないということがあります。
しかしそのようなできない部分を、訪問介護の身体介助で利用することが可能です。
デイサービスの到着時間の30分前程度にヘルパーが到着し、高齢者本人の身支度と同時に、排泄介助、玄関までの送迎などを行います。必要に応じて朝食の用意や食事介助などを行うことも可能です。
またデイサービスから帰宅した際の迎え入れ介助も利用できます。
デイサービスから帰宅した本人を玄関からお部屋まで送迎し、着替えなどして休めるような体制になるまで介助を行います。必要の応じて夕食の準備などを行うことも可能となっています。
家族も高齢で本人をデイサービスに送り出せないといった場合でも活用できますので、とても便利な使い方であると言えるでしょう。
通院の付き添い
在宅で生活する高齢者は、健康管理のために医療を受け続けることがとても大事です。
ただ身体機能が低下すると、なかなか思うように病院に通院することができなくなってしまいます。
地域のクリニックのような場合であれば、訪問診療を受けることもできますが、大きな病院の診療科の場合では通院しなければならないことが珍しくありません。
そのような場合に自身で通院することや、場合によっては電車やバスに乗って向かうことが難しい場合もあるでしょう。タクシーに乗車しても、支えがないと座っていられないという高齢者も多いでしょう。
ヘルパーのサービスでは通院に同行してもらえますから、必要な介助を受けることができます。
病院の往復において支えなど必要な介助を受け、病院での支払いの介助や薬の受け取りなどの介助もしてもらえます。(※ただし病院内の介助は原則できないことになっています。)
夜間に必要になる介護
ヘルパーのサービスは日中だけではなく、夜間に必要な介助を受けることも可能となっています。
例えば夜間に急にトレイが行きたくなった場合、設置している緊急通報システムで連絡すると夜間対応のヘルパーが訪問し、必要な介助を受けることができます。
緊急的に利用することができ、トイレに行こうとしてベッドから転落したり、途中で転倒してしまった場合にもペンダント型の端末で通報することが可能です。
急な体調不良や事故に対応することができますので安心です。
また定時にヘルパーが訪問するようなことも可能です。
決まった時間に寝返り介助が必要であったり、オムツ交換が必要であったり、服薬確認が必要であるような場合にヘルパーが訪問します。
何事もなく休めているか、夜間の安否確認を行うこともできます。
自宅に訪問する際には、ヘルパーがカギを預かることはできませんので、キーボックスを用意し、そこにカギを保管できるようにしておくことが一般的となっています。
訪問介護でデイサービスが行けるようになった具体例
中野修二さん(仮名 88歳 男性)は一人暮らしです。数年前までは一人で外出も出来ていましたが、膝を痛めてから外出が難しくなりました。
外出目的としてデイサービスを利用しましたが、デイサービスの用意をすることや玄関先まで出ることがなかなか難しくなってきました。
そこで安心してデイサービスを利用し続けられるように、ヘルパーによる送り出しと迎え入れの援助を導入することにしました。
朝食の用意も行い、本人が食事を摂っている間にヘルパーがデイサービスの用意を行い、朝食が済めば排泄介助や身支度を行い、玄関先まで付き添いを行います。
また帰宅してからはパジャマへの着替えの介助を行い、夕食の用意をすることになっています。
この支援を受けてからは安心してデイサービスに出かけられるようになったので、休まず利用できるようになりました。
まとめ
訪問介護の便利な活用方法についてお伝えしました。
日常生活の中で困っている内容も、実は訪問介護のサービスによって解決できるものも少なくありません。
夜間の訪問介護についても一般的となりましたので、不安を抱えながら生活している方でも安心して過ごすことができるようになります。
また通院介助において訪問介護サービスとして提供できない院内介助についても、一定の条件を満たすことによって利用できるケースもあります。
まずは気軽にケアマネジャーに相談してみるといいでしょう。